フランス人は外食をほとんどしません。
友達同士の会食はほとんどホームパーティです。
高級レストランでの食事というのは、1ヶ月あるいは、半年、1年に1回のイベントです。
特別な日だからおしゃれをし、料理を楽しみ、感動をし、レストランという空間の中で、時間の許す限りゆっくりと語らいながら充実感を味わうのです。外食に出かけるということは、特別なことなのです。
一方、日本人はしょっちゅう外食をします。
だから、外食に対する価値観が低くなってしまいます。
~私の希望~
私個人といたしましては、もっと料理の一皿一皿に関心を持ってもらいたいし、レストランの花、テーブルクロス、テーブルセッティングなども楽しんでもらいたいと思います。
とにかく忙しく、時間的余裕がないというのが日本の社会問題ですが、ゆっくりと何かを楽しむということは人間として素晴らしく幸せを実感できることです。
ゆっくりと楽しむ心の余裕が人生においても大切なことではないでしょうか。
そして、「おいしかったよ。」とか、「楽しめました。」 という、お客様の感謝の声を頂けたとき、最高に充実した楽しい気持ちになり、「調理師の仕事をしていて良かった」とあらためて実感いたします。